東京国立博物館
Tokyo National Museum
概要
博物館の概要
1872年(明治5年)に湯島聖堂で開催された博覧会を起源とする、日本最古にして最大の博物館である。所蔵品総数は約12万件、うち国宝89件、重要文化財648件を数え、日本美術史の至宝が一堂に会する。刀剣部門においては、国宝指定刀剣の所蔵数が国内最多を誇り、日本刀鑑賞の最高峰に位置づけられる施設である。
刀剣展示室
本館(日本ギャラリー)2階の第13室「刀剣」展示室では、常時約30振の刀剣を展示し、年に数回の展示替えが行われる。天下五剣のうち「三日月宗近」と「童子切安綱」の二振を所蔵する点は、世界に類を見ない。三日月宗近は平安時代の山城国の刀工・三条宗近の作で、刀身に浮かぶ三日月形の打除けが名の由来。その優美な姿は日本刀の理想形として千年にわたり称えられてきた。童子切安綱は伯耆国の名工・安綱の作で、源頼光が大江山の鬼・酒呑童子を斬ったとの伝説を持つ、豪壮にして格調高い一振りである。
他の国宝刀剣
加えて、「大包平」は備前国の包平作で、日本刀史上最高傑作との呼び声も高い太刀。その雄大な姿と精緻な鍛え肌は、見る者を圧倒する。「厚藤四郎」は粟田口吉光作の短刀で、その名の通り重ねが極めて厚く、吉光の卓越した鍛刀技術を物語る。このほかにも「亀甲貞宗」「太刀 銘 長光」「太刀 銘 国行」など、錚々たる国宝・重要文化財の刀剣が所蔵されている。
多館構成施設
刀剣展示室以外にも、本館の武士の装い展示では刀装具・甲冑・馬具なども充実しており、日本の武の文化を総合的に体感できる。東洋館にはアジア各地の刀剣類も展示され、比較鑑賞の視点からも興味深い。広大な敷地内には本館・東洋館・平成館・法隆寺宝物館・表慶館の5つの展示館があり、一日では回りきれないほどの充実度を誇る。春には上野公園の桜と合わせた訪問が特に人気で、庭園開放期間中は本館裏の日本庭園も散策可能である。
見どころ
- 三日月宗近(国宝・天下五剣)──平安時代の三条宗近作。刀身に浮かぶ三日月形の打除けが名の由来。日本刀の美の極致として、千年を超えて愛される至高の名刀
- 童子切安綱(国宝・天下五剣)──伯耆国の安綱作。源頼光が酒呑童子を斬ったとの伝説を持つ。力強い板目肌と映りの美しさは古刀の理想を体現する
- 大包平(国宝)──備前国の包平作。「日本刀の横綱」と称される。刃長89.2cm、身幅広く反り高い雄大な太刀姿は、武人の魂を揺さぶる圧倒的存在感
- 厚藤四郎(国宝・粟田口吉光作)──吉光の短刀の中でも最も重ねが厚い一振り。緻密な梨子地肌と冴えた直刃は、山城伝短刀の最高峰
- このほか「亀甲貞宗」「太刀 銘 長光」「太刀 銘 国行」など国宝・重要文化財の刀剣多数を所蔵。常時約30振を展示し、年に数回の展示替えで所蔵品を公開
※開館時間・展示内容は変更される場合があります。訪問前に公式サイトをご確認ください。