徳川美術館
Tokugawa Art Museum
概要
美術館の概要
御三家筆頭・尾張徳川家に伝来した大名道具の一大コレクションを収蔵・展示する、日本を代表する大名文化の殿堂である。1935年(昭和10年)、第19代当主・徳川義親侯爵が家伝の名品を広く公開するために設立した。所蔵品は国宝9件、重要文化財59件を含む約1万件に及び、武具・茶道具・能装束・書画・調度品など大名の暮らしを物語る品々が網羅的に揃う。
刀剣コレクション
刀剣部門は質・量ともに国内屈指のコレクションを誇る。徳川家康が愛蔵した「鯰尾藤四郎」(重要文化財・粟田口吉光作)や「物吉貞宗」(重要文化財)をはじめ、歴代藩主が守り継いだ名刀の数々は、徳川の武の伝統を今に伝える。国宝「太刀 銘 来国俊 嘉暦二年二月日」は、来派の名工・来国俊の在銘年紀作として極めて貴重であり、山城伝の洗練された作風を如実に示す。このほか「後藤藤四郎」「本庄正宗」などの名物刀剣も所蔵され、刀剣ファンにとっては垂涎のラインナップである。
刀装具と工芸
刀装具・拵の展示も充実しており、大名家ならではの格式高い太刀拵や打刀拵が間近に鑑賞できる。金具の精緻な金工技術、鞘の蒔絵装飾など、刀剣を取り巻く工芸の粋を堪能できる。年に数回行われる刀剣の特別展示・企画展では、通常非公開の名品が公開されることもあり、事前に公式サイトで展示スケジュールを確認されたい。
源氏物語絵巻
最大の見どころのひとつが国宝「源氏物語絵巻」である。現存する最古の源氏物語絵巻として世界的に知られ、平安王朝文化の至宝を刀剣とともに鑑賞できる贅沢は、徳川美術館ならではの体験といえよう。隣接する日本庭園「徳川園」は池泉回遊式の名園で、四季折々の景観を楽しめる。美術館と庭園の共通券がお得。
見どころ
- 国宝「太刀 銘 来国俊 嘉暦二年二月日」──山城伝・来派の名工による在銘年紀の傑作。鎌倉後期の洗練された作風を示す、来国俊の代表作として学術的にも極めて重要
- 「鯰尾藤四郎」(重要文化財・粟田口吉光作)──徳川家康愛蔵の脇指。大坂夏の陣で焼身するも再刃され、波乱の来歴を持つ名刀
- 「物吉貞宗」(重要文化財)──家康がこの刀を帯びて出陣すると必ず勝利したとの逸話から命名。相州伝の名工・貞宗の作
- 刀装具・拵の名品展示──尾張徳川家伝来の格式高い太刀拵・打刀拵、精緻な金工の鐔・小柄・笄・目貫を鑑賞可能。蒔絵師による豪華な鞘も見どころ
- 国宝「源氏物語絵巻」をはじめ、茶道具・能装束・甲冑など大名道具約1万件を所蔵。武家文化の全貌を体感できる総合的コレクション
※開館時間・展示内容は変更される場合があります。訪問前に公式サイトをご確認ください。