京都国立博物館
Kyoto National Museum
概要
博物館の概要
1897年(明治30年)に開館した、日本を代表する国立博物館のひとつであり、京都を中心とする日本の文化財の保存・研究・展示を使命とする。所蔵品・寄託品を合わせた収蔵品総数は約14,600件に及び、国宝29件、重要文化財200件を含む。明治時代の建築として重要文化財に指定された旧本館(明治古都館・片山東熊設計)と、2014年にオープンした新館「平成知新館」(谷口吉生設計)の二つの建物が、七条通りに面して堂々と佇む。
刀剣展示
刀剣展示は平成知新館の1階に常設展示室を構え、山城伝を中心とした名刀を常時展示する。京都は山城国であり、日本刀の五箇伝の筆頭・山城伝の本拠地である。三条派・五条派に始まる山城鍛冶は、粟田口派(藤六左近国綱・国吉・吉光ら)、来派(来国行・来国俊・来国光ら)と連綿と受け継がれ、繊細で気品のある作風で日本刀史に独自の位置を占める。京博の刀剣コレクションは、こうした山城伝の歴史を実物で辿れる国内有数の所蔵品群である。
工芸美術
国宝「太刀 銘 安家」は、平安時代後期の山城国の刀工・安家の作。穏やかな湾れ刃に小足が入る上品な刃文と、細身で優美な太刀姿は、王朝時代の貴族の佩刀にふさわしい格調を備える。粟田口派・来派の名品も数多く所蔵され、山城伝の洗練された美意識を系統的に鑑賞できる。京都に伝来した相州伝・備前伝の名刀も含まれ、寺社や公家の旧蔵品が多い点も京博ならではの特色である。
文化施設
2018年秋に開催された特別展「京のかたな──匠のわざと雅のこころ」は、刀剣界に空前のセンセーションを巻き起こした伝説的展覧会である。国宝・重要文化財を含む約200振の名刀が一堂に会し、山城伝を軸としながら京都に集積した刀剣文化の全容を示した。最大5時間待ちの行列ができるほどの盛況ぶりは、日本刀への関心の高まりを象徴する出来事となった。
拝観・利用
谷口吉生設計の平成知新館は、直線的なフォルムと水面のアプローチが美しい現代建築の傑作であり、建築ファンにとっても見逃せない存在。三十三間堂のちょうど向かい側に位置する立地は、京都観光の黄金ルート上にある。東山七条界隈には智積院、国立博物館の東には妙法院・方広寺の大仏殿跡(豊国神社)もあり、歴史散策の楽しみは尽きない。
見どころ
- 国宝「太刀 銘 安家」──平安後期の山城国の刀工・安家の作。穏やかな湾れ刃に小足が入る上品な刃文と、細身で優美な太刀姿が王朝時代の格調を伝える
- 粟田口派・来派の山城伝名刀コレクション──日本刀五箇伝筆頭・山城伝の本拠地にふさわしい、繊細で気品ある作風の名品群。国綱・国吉・吉光・来国行・来国俊・来国光ら名工の作品
- 平成知新館(谷口吉生設計)の展示空間──直線的フォルムと水面のアプローチが美しい現代建築の傑作。最適な環境で刀剣を鑑賞できる展示設計
- 京都ゆかりの刀剣を中心とした常設展示──寺社・公家の旧蔵品が多い京博ならではの特色。山城伝に加え、京都に伝来した相州伝・備前伝の名刀も所蔵
- 2018年特別展「京のかたな」の伝説──国宝・重要文化財を含む約200振が集結し、最大5時間待ちの空前の盛況。刀剣文化の裾野を大きく広げた歴史的展覧会
※開館時間・展示内容は変更される場合があります。訪問前に公式サイトをご確認ください。